大会のためのタイム競技の練習

練習会に参加している方からタイム競技の練習記録の提供を受けましたので、コラムにしたいと思います。

本コラムの留意点は二つです。
・対象のけん玉大会は全日本少年少女けん玉道選手権大会であること
・2023年までに利用されていた文部タイム競技2015であること

タイム競技Bの練習にも幾分かは役に立つかもしれません。
さっそく記録を見てみましょう。

記録の基本統計量

月別の実施回数(測定した回数)と、最小値(最速タイム)、最大値(最遅タイム)、平均、標準偏差を記載しました。
実施した期間は、2022年9月 22日から2023年6月24日までです。

実施回数は全部で3,757回。
測定した回数だけで3,757回であることをいま一度確認してください。
1年は365日。
1日10回練習しても3,650回にしかなりませんので、測定した回数だけでそれよりも多い回数であることが分かります。
もちろんこれ以外に練習もしているわけです。

この時点で凄い数字ですが、もう少し見ていきましょう。

記録のグラフ

平均や最速タイムなどは、グラフで見る方が分かりやすいと思いますので、グラフを掲載します。
グラフも月別に示しています。

平均は、9月の24.79秒から20.67秒まで、約4秒速くなっています。
最小値(最速タイム)は、9月の16.5秒から、5月の13.92秒と約2.5秒速くなっています。

記録をどう見るか

文部タイム競技2015で14.5秒以内のタイムが出るなら、文部科学大臣杯で十分戦えるレベルだと思います。

あとはその頻度です。
14秒台が出せても、その14秒台が10回に1回しか出せないのなら勝負になりません。
それをある程度示しているのが標準偏差です。
もう一度基本統計量を見てみましょう。

標準偏差はばらつきを表します。
10月の7.82から6月の5.65まで下がっていますが、これは記録のばらつきが少なくなったことを示しています。
簡単に言えばミスの回数が減ったという事です。

どう練習すれば良いか

タイム競技をもっと速くやれるようになりたいと思うのであれば、まずは練習回数を増やすことです。
そして、技の切り替わりや持ち替えの際にもたつかない様に、けん玉や体をどう動かせばよいか研究をすることです。

上記の表は、五段の全日本少年少女けん玉道選手権大会経験者が、次年度の大会を目指して練習した9カ月間の記録です。
1、2カ月、ましてや1、2週間程度では上手くならないことが分かると思います。
それなりに戦えるスピードで実施できるようになるには、少なくとも1年程度はかかるものと考えた方が良いでしょう。

強豪たちはもっともっと練習や研究を積み重ねています。
大会が終わった後から、次の大会に向けた準備が始まっています。
ぜひ頑張ってください。

最後に

上手い人のタイム競技の記録や映像は容易に入手できます。
文部タイム競技2015では10秒とか、11秒とか、タイム競技Bでは19秒とか、20秒とか、神業のような動画もあります。

しかし、段々と上手くなっている記録を入手できる機会は少なく、数回の測定なら入手可能でも、数百、数千となると入手することはまず不可能だと思って良いでしょう。
そういった意味から、本コラムの記録はとても貴重な記録です。
ここまでの記録が公開されるのは世界初かもしれません。
有効に活用してください。

補足

測定方法

ストップウォッチが2種混在
9月~12月はコンマ秒を計測できないストップウォッチを使用
1月以降は原則としてコンマ秒を計測できるストップウォッチを使用
(1月以降もコンマ秒を計測できないストップウォッチを使用している日が数日ある)

測定回数

9月は1日当たり15回
10月以降は1日あたり16回
計測は連続して行い、途中で休憩や練習をしない ※

※9月は後述する再測定が含まれるため参考程度

再測定

9月は失敗後の再測定あり ※
10月以降は再測定なし

※9月のデータは再測定が含まれるため参考程度

集計方法

コンマ秒を計測できないストップウォッチを利用した記録については、コンマ秒の切り捨てを避けるために、測定記録に0.5秒を加えている。
コンマ秒を計測できないストップウォッチの場合には、測定記録をそのまま利用。

標準偏差

標本標準偏差を利用