買ってきたけん玉は、そのままで使うことができるように、紐が結ばれています。
しかし、そのままでは、小さい子には紐が長すぎて技をやることが難しかったり、皿胴が外れてしまったり、すぐに剣先がつぶれてしまったりします。
上手い人も、そのままで使うことはほとんどなく、調整をします。
自分のやりやすいけん玉にするために、調整を覚えましょう。
けん玉の紐を変える時の参考にもなると思いますので、紐の結び方も記載します。
利用するけん玉
紐の調整
けん玉の紐の長さは玉の部分と、胴の部分のどちらからでも調整することができますが、玉の部分の結び目の位置を変えて調整をすることが多いと思います。
玉から紐を引っ張り出すと、ビーズと結び目が付いています。
結び目の位置を変えることで、紐の長さを変えることができます。
けん玉協会の認定けん玉であれば、紐は全長50cm程度でしょう。
玉の紐が出ている穴から、皿胴の紐が出ている穴までの長さは、43~44cm程度になっていると思います。
子供では少し長く、例えば、とめけんをするためにしゃがんだ時に玉が地面についてしまったり、ふりけんで玉が回りにくかったりしてしまうため、結び目の位置を調整しましょう。
玉の部分の紐の結び方
結び方は、花結び、または重ね片花結び(※)です。
※この呼び方で呼ばれているのですが、ロープワークでは花結びは二本の紐をつなぐ結び方になりますので、引き解け結び、またはスリップノットという名称の方がより正確です。
花結び
結び目にしたい位置に輪を作る。
輪の中に、結び目にしたい位置から紐の端側の紐を入れる。
(逆にしてしまうと、引っ張ったときにほどけてしまいます。)
キュッと結べば出来上がり。
この結び方は、紐の先端を引っ張ることで、結び目が解ける結び方ですので、メンテナンスも行いやすいです。
ここまでで花結びは終了です。
重ね花結び
この結び方は、花結びが解けないようにするため、そして、結び目を大きくしてビーズが抜けてしまわないようにするために利用します。
花結びの結び目ができている状態から始めます。
花結びの結び目からけん玉側の紐に輪を作ります。
作った輪に、花結びでできた結び目の輪を通します。
後は引っ張れば出来上がり。
玉の上側の結び目
玉を引っ張った際にビーズが玉の広い方の穴から出ないように、玉の上側を結ぶことがあります。
結ぶ人も、結ばない人もいますので、好みの範囲ですが、ビーズに引っかかって技が失敗になってしまう可能性を考えると、結んだ方が良いと思います。
玉の上側の紐で輪を作ります。
(二回ぐらい捻った方が結び目が大きくなります)
輪に玉を通します。
紐を締めれば完成。
この結び方は、八の字結び、またはフィギュアエイトノットと言われます。
玉が抜けなければどんな結び方でも良いのですが、普通の止め結びよりは解きやすいので、代表はこの結び方を使っています。
けん先の補強、皿胴の固定
剣先の補強
けん玉協会の認定けん玉で、認定試験を受ける際に、加工したけん玉を利用することはできませんが、先端の補強のために接着剤を使うことは認められています。
先端を補強していないけん玉は、すぐに剣先が潰れてしまうため、実施した方が良いでしょう。
けん先の三分の一ぐらいが目安です。
皿胴の固定
皿胴が抜けた際に、「壊れた」と感じてしまう子がいるようですが、調整のために抜くことができるように作られていますので、安心してください。
固定せずに使っていると、何度も抜けて、押し込んで、という作業が発生することになります。
煩わしいだけでなく、胴の穴が広がってしまって胴の位置がどんどん下がってしまうので、紐の調整が終わった段階で固定することをお勧めします。
紐が出ているあたりにボンドを塗って、胴を押し込めば完了です。
ちなみに、ネジで止めることも認められています。
左利きへの対応
販売されているけん玉は、右利き用に調整されています。
そのままでは、例えば、左手で大皿を上に持った際に、糸が右利きの人と比べて反対から出ることとなるなど、左利きの人には使いづらいため、左利き用に調整する必要があります。
下の写真は、右側を右利き用、左側を左利き用にしたものです。
小皿を見ましょう。
右側のけん玉では左側の皿、左側のけん玉では右側の皿です。
大きさが合っていますね。
だから同じ皿同士が合わさっていることになります。
でも、シールの位置から考えて、どちらも正面ですので、左側のけん玉は、皿胴がひっくり返っているわけです。
これが左利き用のけん玉です。
紐の付け替え
左利き用に調整するためには、皿胴の紐の通し方を変える必要があります。
そのためには、一旦けん玉の紐を外すことが必要です。
皿胴を外し、紐を外します。
次の写真が紐を外した段階。
ここから、皿胴を左右に反転させます。
前の写真と違う部分は、皿の位置です。
下の写真は、大皿が左、小皿が右です。
紐を皿胴に通します。
次に、けんに紐を通し、紐が抜けないように、花結びをします。
けんに紐を通す際には、シールが貼ってある方から通すようにしてください。
後は皿胴をつけます。
これで左利き用の完成です。