秘訣 5:時間を味方にする
この秘訣は次の二つの観点があります。
・滞空時間
けんや玉を上方に引き上げたり、上方に投げ上げたりして空中に上がり、そこから落下するまでの時間。
・動作の時間
技の開始から終了までの時間。
どちらの時間も、短いよりは長い方が技の成功率を上げやすいです。
滞空時間
結論は、技を行う空間を広くとる、という事です。
技を行う空間とは何か、もう少し見ていきましょう。
技を行う空間
今回もいちろー君に登場してもらいます。
けん玉を構えた時の空間をイメージしているつもりです。
技を行う範囲として、けん玉では主に上下が検討のポイントになります。
先ほどのイメージに加えてみます。
どうでしょうか。
技を行う空間を広くとる、という結論を先に記載しました。
要は、上下の範囲を広くとれば良いのです。
それによって、けんや玉が空中にある時間が長くなり、技を決めやすくなるのです。
動作の時間
結論は、技をゆっくりやる、という事です。
ゆっくりやっても、早くやっても、同じ成功。
ポイント制なら1ポイントです。
早くやったから2ポイントということはありません。
タイム競技や、パフォーマンスでは早くやることが必要になるでしょうが、技の習得のための練習をしている場合や、技の成功率が求められる場合などには、早くやるメリットはないでしょう。
そもそも、ゆっくりやって成功しない技を早くやっても成功するわけがないです。
どの程度のスピードで行うのか
人それぞれですが、失敗しなさそうな技に分解できる程度が望ましいです。
失敗しなさそうな技に分解するとは何かですが、宇宙一周を例にとって説明しましょう。
宇宙一周は、玉をけんの色々な所に乗せて、そこから玉をけん先で受けていく連続技です。
けん先で玉を受けるのは全部で四回です。
もう少し分かりやすく書くと、以下のような表記になります。
けん先~けん~小皿~けん~大皿~けん~中皿~けん
なかなか難易度の高い連続技です。
これを次のように分解します。
けん先~けん
小皿~けん
大皿~けん
中皿~けん
宇宙一周の成功率が上がらない人も、この4つの技それぞれの成功率は低くないはずです。
けん先や皿に乗せた後に一旦止まって玉の穴の位置や、回転させる方向を確認すれば成功率がぐっと上がるはずです。
その一旦止まって確認する時間が、失敗しなさそうな技に分解できる程度の時間なのです。
宇宙一周のスピード
代表がアップしている動画を確認します。
これぐらいで良いです。
もちろん、もっとゆっくりでも問題ありません。
練習の時から動けるように
本コラムでは、滞空時間と動作の時間について記載しました。
昇段試験や大会では、緊張して体の動きが小さくなり、技を早く終わらせようとしてしまいがちです。
本番だけちゃんとやろうと思っても、大抵の場合、上手くいきません。
練習の時から本番を想定して体を動かすようにしてください。