秘訣 7:紐もけん玉の要素である

秘訣 7:紐もけん玉の要素である

けん玉は、けん、玉、そして紐から成り立っています。
紐の存在を忘れてはいけません。

観点は二つです。
・紐のよじれ
・紐のからまり

紐のよじれ

端的に分かりやすいのは、紐のよじれでしょう。
紐のよじれを取って技を始めるようにしましょう。
これは秘訣 6で記載した内容に含まれるものです。

紐がよじれていると、玉やけんが意図しない方向に回転します。
回転している玉でふりけんはできません。
水平方向に回転する玉に対して、垂直方向の回転を与えることになるため、回転の方向が安定しないからです。

紐のからまり

複雑で難易度の高い技ほど紐がからまりやすい傾向にあります。
けんや玉の動きが複雑な技なのだから、それと同じように動く紐の動きも複雑になるのは当然と言えます。
紐の動きまで考慮して、技を成立させるようにしましょう。

どの位置が適しているのか

少し分かりにくいので、さか落としや灯台とんぼ返りを例にとります。
いちろー君に出てきてもらいましょう。

最初に灯台に乗せた時の姿を図にしています。
さて、下の図の右と左はどちらが理想的な姿でしょうか?

 

答えは右です。

左の方の紐の位置では、さか落としや灯台とんぼ返りの際に、けんが紐に引っかかって上手く回転しない場合があるからです。

もちろん、さか落としを逆回転にする場合(けん先が自分の反対方向に回る場合)は、左の方が適していることになります。
つまり、技によって最適な紐の位置が変わるのです。

本当にそこまで考えるのか?

本当に灯台に乗せる時にそこまで考えるのか、というと。

考えます。
そして、実行できるように練習します。

大会に出る選手達は、そうやってなるべく失敗しないように整えているのです。

ストリートのけん玉で良く見られるジャグリングの動きも、紐のことがよく考えられています。
けんと玉の左右の位置関係はずっと同じです。
けんは、糸が出ている方が玉のある方を向いています。
2ジャグ、3ジャグと繰り返しても、この位置関係が変わらないから紐が絡まらないのです。

紐の位置の考え方

技によって変わるので、それぞれの技ごとに考えていく必要があります。
しかし、最初から考えることは難しいので、上手い人のやり方を見ること、実際にやってみることが良いでしょう。

しばらく技に取り組んでみて、どうしても紐が絡まって上手くいかない場合には、例えば、前ふりにしてみる、うらふりにしてみるなど、試行錯誤してみましょう。

いつもコラムで同様の事を記載していますが、まずは意識です。
紐があることを忘れている場合が多いです。
上達のためには、紐の動きまで考慮に入れることが必要であることを認識して、技を行う際にはそれを意識しましょう。